普通株と優先株
ロシア株式には普通株と優先株があります。
普通株……通常の株式
優先株……配当金を優先的に受け取れる代わりに議決権が制限される株式
ロシアの上場企業には、普通株と優先株を両方発行している企業が半数近くあります。普通株では配当が出ないときにも、優先株は文字通り「優先的」に配当が出ることがあります。とはいえ近年は、優先株に配当が出れば普通株にも出るケースが増えています。
普通株と優先株は、同じ企業が発行していても異なる株式として扱われるためです。そのため、株価はまったく違う株価になります。
ロシア企業の会計基準には「クラス」がある
ロシア上場企業には、会計基準によって「クラス」があります。例えばMICEX取引所が規定するのは「A1」「A2」「B」「その他」の4種類。
そのうち「A1」「A2」のクラスは国際会計基準に基づいていますが、「A1」「A2」=大企業という単純な分類ではないため、注意が必要です。例えばガスプロムの「クラス」は「その他」です。
値幅制限は±10%
ロシア株の値幅制限は、前日終値を基準にその株価から±10%です。これを超えて株価が変動すると、取引が1時間中断されます。
例えば前日終値100ルーブルだった場合、株価が110ルーブル以上に上がったか、90ルーブル以下に下がったら取引が中断されることになります。
「呼値」は銘柄によって違う
どこの株式市場でも取引のスピードアップと効率化を図るため、「呼値」というものを設けています。株価が変わるときの最低単位で、ロシア株の場合、銘柄によって呼値が異なります。
たとえばガスプロム、ルクオイルの呼値は0.01ルーブル単位。他では0.001ルーブル、0.0001ルーブル単位などの呼値もあります。
「単元株」は1株、100株などさまざま
株を売買するときの株数の単位を「単元株」といいます。株は1株単位で売買できるとは限りません。ロシア株は銘柄によって単元株数が異なり、1株、100株、1000株単位などさまざま。
例えばガスプロム、ルクオイルは単元株は1株、スルグトネフチガス、ノヴォリペツク製鉄は100株など。
外国人投資規制はない
ロシアでは、外国人投資家への規制はとくに設けられていません。
しかし投資家が国内、外国人に関係なく、ある企業の発行済み株式の10%以上を取得した場合は、連邦独占禁止局へ報告しなければならないことになっています。また発行済み株式の20%以上の取得を目指す投資家は、事前に連邦独占禁止局および連邦金融市場局からの許可を得る必要があります。
浸透しつつある情報開示の意識
ロシア企業は元々国営企業だったこともあり、株主に対する情報開示の意識がいといわれてきました。しかし民営化が進み、経営者が株価を無視できなくなりつつある現在、情報開示の意識が高まってきています。
ロシアでは、決算期末から3カ月以内に決算発表しなければならないことになっています。決算は、株主総会で決算報告書が承認されたあとに公表されます。
また「クラス」がA1、A2、Bの企業は、四半期ごとの決算発表が義務づけられています。四半期ごとの決算発表は通常、期末から約30〜40日後に行われますが、情報開示意識の高まりによりこれより早く発表する企業も多くなっています。