しばしば「タイ株は“高配当”なので、資産運用にも向いている」といわれますが、まだ慣れていない方のために説明しましょう。
株の利益には2通りあります。購入した株を株価が上がった時点で売って得る利益である「キャピタルゲイン」と、株を保有しているとその企業から株主へ還元される利益である「配当」です。つまり株を売らなくても、保有しているだけ利益を得ることが可能です。
株価に対する配当の割合を「配当利回り」(Dividend yield)といいますが、日本株の平均的な配当利回りが1.5%前後なのに対し、タイ株派平均3〜4%前後で中には15%を越える企業もあります。現在の日本の定期預金の1年利回りが0.35%ですから、タイ株の配当はその10倍と利回りとなり、中長期的な資産運用にも適しています。
さらにいえば、一度株を買えば、株価の上下を気にしなくても配当だけで一定の利益が得られるということです。
なぜタイ企業は高配当かというと、タイの企業はアメリカに似て「会社は株主のもの」という意識が強いためで、「利益が出たらまずは株主に還元する」という企業風土なのです。
配当を得るには、当然ながらまず株を購入する必要があります。それも各企業ごとに異なる「権利確定日」までにその企業の株を保有している必要があります。
権利確定日についてはこちらのサイト(タイ証券取引所:英語)を参照してください。このサイトのカレンダーに「銘柄コード+“XD”」で表記されているものが、その銘柄の権利確定日です。
権利確定日にその株を保有していれば、配当金が指定の口座に振り込まれます。タイ株の場合は、権利確定日から約1ヵ月後に振り込まれることが多いようです。
配当の受け取り方は、タイ株証券口座が日本の証券会社か、現地の証券会社で違っています。
日本のユナイテッドワールド証券、アイザワ証券で口座を開設している場合は、保有している証券口座に自動的に配当金が振り込まれます。
海外のユナイテッド証券、シミコ証券に口座を保有している場合、配当の受け取り方は次の二つがあります。
A:小切手で受け取る
日本の個人投資家には、バーツ建て小切手が直接送られてきます。ただしこれを現金化するのは費用も時間もかかるため、あまり現実的ではありません。
B:銀行口座へ直接振り込み
これはタイ現地の銀行に銀行口座を持っている日本人に限られます。またタイの銀行に配当金を振り込んでもらうには、所定の手続きが必要です。やはり手間を時間がかかりますが、タイの銀行の利回りは4〜5%前後と日本に比べて極めて高く、外貨での資産運用をお考えの方なら一考の余地はあります。
配当金には日本、海外のいずれの場合も、タイ現地の税制で10%の源泉税が引かれます。これは日本の税制とは別なのでご注意下さい。