ここでは、タイ経済について専門用語を駆使して解説するのではなく、あくまで「どういうイメージで捉えるとわかりやすいか」について説明しましょう。
日本で「タイ」のイメージといえば、タイ料理、ムエタイとよばれるキックボクシング、さらに日本からも行きやすい観光地、仏教国といったあたりでしょうか? またいまだに、低所得者層が多数をしめる「発展途上国」のマイナスイメージも根強いかもしれません。
しかし実際のタイの素顔は、アジア随一の工業国であり、豊富な地下資源、世界有数の食料自給率など、これから経済成長するための下地は、アジアの中でもぬきんでています。
政治の体制は、正式には「王国」(立憲君主制)ですが、王様はあくまで象徴的存在で、実際にはアメリカ型の民主主義として機能しています。(度重なるクーデターについてはこちらをご覧下さい)
またタイは、世界水準から見ても後進国ではなく「中進国」として位置づけられ、アジアでは事実上の「先進国」の地位にあります。このことは意外と日本では知られていません。そういう意味では、タイは「アジアの小国」ではなく、「アジアの先進国」とイメージしておくのが的確かもしません。
株式市場の歴史も古く(1970年代から)、会計監査制度も先進国と比べて遜色ありません。さらに実際に株を売買の際のインターネットシステムも充実しており、外国株式でありながらのオンラインによるザラバで売買できます。これは株の流動性(売り買いのしやすさ)からも大きなアドバンテージです。
ちなみに、タイは格差社会です。こう聞くと驚く日本人は多いようですが、実は格差社会ではないのは世界的に見て日本ぐらいのもので、世界中のほとんどくには格差社会です。「格差社会」というと日本人はどうしてもネガティブなイメージで捉えてしまいますが、実態は「先に豊かになった層とこれから豊かになる層の差」であり、成長国ではやがて全体が底上げされていくことになるのが典型的なパターンです。